合唱サークルのお仲間とのランチに、久しぶりに顔を出しました。もう十年来の付き合いの仲間とのランチは、話が合うのでいつも盛り上がり、ためになる情報が聞けます。今日の1番の話題は親の介護や老後の話。辛気臭い話ではありますが、私たちの世代には避けて通れない道でもあります。ボケが進んでしまった親に対し、カギをかけていても出て行ってしまうから困っている人や、徘徊先でカギを紛失され、家中のカギを取り替えたなんてトラブルの話もありました。うちは幸いまだ両親はピンシャンしていて、夫の方の両親は既に他界しているため、他の皆の苦労話をなんだか申し訳ないような気持ちで聞いていたのですが、どうしても話に集中できません。それは、春から一人暮らしの娘の事が心配だからです。

娘は小さい頃少し体が弱く、私は1歳上の男の子より、下の娘を特に可愛がりました。そんな娘も社会人になる歳になり、一人暮らしをするというのです。部屋は夫と息子が一緒になって探し、女性の一人暮らしでも大丈夫だと納得して決めた部屋を契約しました。カギは2つついていて、マンションの入り口はオートロック式です。小規模なマンションなのに管理人さんが常駐していて、何かあったら頼れるというのも、娘には心強く映ったようです。

でも、どんなにセキュリティがしっかりしているマンションでも、心配は尽きません。それまで私がずっと守り育ててきた娘です。例えば同じマンションに、合唱サークルのお仲間の痴呆が進んだ家族が住んでいたら、どうでしょう。深夜に裏口から出て行ってしまい、開け放たれた裏口から、マンションの関係者以外の人が入り込むかもしれません。やはりカギは2個ではなく3個。管理人さんも夕方までではなく、24時間すぐに対応してくれるところが安心だと、今になって急に思うようになりました。